「アウトリーチ(芸術家派遣)事業」開始しました。

FACT(福岡県障がい者文化芸術活動支援センター)は、国が実施している障害者芸術文化活動普及事業として、2020年から福岡県各地で障がいのある人の文化芸術活動にまつわる様々な活動を行なっています。

今年度からは、学校現場に芸術家を派遣する「アウトリーチ(芸術家派遣)事業」を実施しています。児童生徒に対して、普段触れることの少ない障がい者アートを体験する機会や多様な人々との交流の機会を提供することで、豊かな感性を養うとともに、障がい者の文化芸術活動に関心を持ってもらえるよう、校内における授業や行事で本事業の活用をしていただけたらと思います。

今回は1月20日に開催した大野城市御笠の森小学校での様子を紹介させていただきます。

御笠の森小学校はなんと朝から全生徒が校庭でランニングをするそうで驚きました。みんなしっかりウォームアップができた状態で来てくれたので安心です。一緒にダンスをするのはわかくさ学級の1〜6年生。

アーティストはパラカダンスのそらさん。先生たちから「体が硬かったり、動きがぎこちなかったり、模倣する際に左右が逆になるなど、うまく踊れないことで人前で踊ることを恥ずかしく思う児童がいます」と前もって伺っていました。そこで今回は「体のパーツを動かす」「人形ダンス」をテーマに。

みんなが入ってくる前からそらさんはスタンバイ!
「なんだろう?置物かな?」みんな興味津々です。

曲が始まってからはみんな釘付けでした!

そらさんのパフォーマンス後は、みんなで体のいろんなところを動かしてみました。
お尻だったり、背骨だったり、頭だったり…だんだん中心から先の方にいって膝だったり肘だったり…
みんなでリズムに乗りながら体を動かしていくと、最初は恥ずかしそうにしていた子達も、だんだんと笑顔に。
動きも初めは小さかったのが大きく、積極的になっていきました。

最後はペアの人の関節を動かしてみよう!
動かさせられる方はお人形さんになりきってました。

みんな本当に笑顔で楽しそうなのが印象的で、あっという間の1時間でした!

感想は
・初めてやって緊張したけどみんなでやると楽しかった
・人形になるのが僕の方が上手だった
・ダンスを通して他のクラスの子と交流できてよかった
・ダンスは技を覚えなきゃいけないと思ってたけれど、覚えなくても楽しくできた
・家でも練習して家族に見せたい
・もう一回ダンスをやりたい

先生方からは
・特別支援の子達は、人前でダンスをしたり、強制された動きをしたりするのを嫌がるので、本日見せていただいたように体を動かしたくなる内容は大変参考になりました。初めは輪に入れなかった児童も徐々に中に入って楽しむことができました。教師の声かけの仕方も大切だと改めて思いました。また機会がありましたら是非ともよろしくお願い致します。
・白・黒の中から出てきたそらさんの笑顔がとても素敵で印象的でした。ダンス?!と初めは嫌がっていた子もすっかり夢中になっていました。私自身は、リラックスできたようで、ヨガを受けた後の心地よさでした。
・子供たちがノリノリで先生方の指示にさっと対応し、とても楽しく活動する姿にとても感動しました。子供たちの反応に合わせて臨機応変に対応され、全員が参加できるワークショップ本当にありがとうございました。
・伸び伸びと体を動かし、笑顔の子どもたちを見ることができて、私自身も楽しかったです。1年生から6年生、大人まで楽しむことができたことにも驚きました。
・自分の体だけでなく人の体を自由に動かせるという楽しさを感じられて良い経験ができたと思います。
・恥ずかしがっていた児童も徐々にほぐれてきて笑顔が多くみられたことが嬉しかったです。普段の生活ではできない動きが身体の刺激になり、心も身体も良い経験になったように思います。

など、嬉しい言葉をいただきました。
一緒に参加している中で、初めは隅にいた子が最後はすすんで終わりの挨拶をしてくれるまで積極性が出たのをみて、個人的にも感動しました。

わかくさ学級の皆さま、楽しい時間をありがとうございました。
引き続き、学びと交流の場を作り続けていきたいと思います。