福岡県内の障害福祉サービス事業所を対象に、障がいのある人たちの芸術(表現)活動に関する訪問アドバイスを実施しました。
今回ご応募いただいたのは県内4事業所。長年芸術活動を行なっているところもあれば、昨年度から始めたばかりのところもあり、施設の種別も生活介護、就労継続支援B型、放課後等デイサービスなどさまざまです。
それぞれの事業所に対して、訪問前に事前ヒアリングを行い、事業所の現状とお悩みを伺いました。
訪問当日は、事前ヒアリングの内容をもとに資料などを準備し、当センターのスタッフが訪問して相談やお悩みに対してアドバイスをさせていただきました。


相談の内容は、たとえばこのようなものがありました。
Q1:絵を描く時間を設けているのですが、表現の引き出し方がわかりません。
A1:何かを教える、というスタンスではなく、自由に創作できる環境を整えたり、外に出かけて気になったものを描いてもらったりすることからはじめて、その人らしさを伸ばしていくという気持ちで向き合うと良いと思います。描いたものから「なんでこれを描いたの?」などと尋ねてコミュニケーションを深めていくと、「じゃあこういうのも好きかな?」「こういう画材が相性がいいかも」など、表現の幅がおのずと広がっていくと思います。
Q2:利用者の絵を使ってカレンダーなどのグッズを制作してみたが、なかなか買ってもらえず、工賃につながりません。
A2:商品を売ることを通して、自分たちの活動に興味を持って共感してくれる仲間を作るという意識が大事。薄利多売で売るのではなく、数量や時期を限定して、付加価値をつけた売り方の方がファンになってくれる人が増えるのでは。カレンダーは名刺がわりの営業ツールとして活用することもできます。顔を描くのが得意な人は似顔絵で名刺を作るなど、人との関わりも大事にしながら展開していくと良いと思います。
Q3:展覧会やイベントを実施しているが、うまく広報できていません。どのようなところに広報すれば良いでしょうか。
A3:イベント実施する際は、企画書を作り「イベントの趣旨」「日時」「会場」「内容」などをまとめておくとスタッフ間でも対外的にも共通認識を作ることができます。その企画書をもとにプレスリリースを作って、メディアに広報することも可能です。イベントの内容によっては地域の広報誌などの方がお客さんに届きやすいかもしれません。また、イベントのたびに芳名帳(QRコードでも可)を作って、一度来てくれたお客さんにはまた次のイベントの情報を届けるようにして、リピーターになってもらいファンを増やしていきましょう。
このほかにも、さまざまなお悩みが寄せられ、セミナーなど大人数の場ではなかなか共有できない個別のお悩みに対して、それぞれの事業所の現状に即したアドバイスをさせていただきました。FACTでは、相談支援として、活動の支援方法や創造環境の整備に関する相談を受け付け、アドバイスや関係機関の紹介等も行っていますので、お気軽にお問合せください。