企画展「Leading〜導く線」開催

この度、企画展「Leading〜導く線」と題して、福岡県を中心に活動している障がいのある作家を紹介する企画展を開催します。タイトルにある通り、線に特徴のある作家を専門家と共同でセレクトし、福岡県内で活動する作家を10名ご紹介します。
作品展示の他に、作家の紹介パネルをはじめ、創作風景や作家本人または支援者のインタビュー動画を会場に投影します。
また、関連企画として、開催期間中に出展作家を招き、実際に作品制作を観賞できる公開制作と出展作家によるギャラリートークを開催し、作家と参加者の関係を深める場をつくります。さらに支援者の育成を目的に、展覧会の企画を実施する際に必要なノウハウを学芸員から学びます。
今回の企画展は、福岡県内での障がいのある人たちの芸術文化活動がさらに盛んになること目的とすると同時に、今後、作品発表の場を構築したいと考えている支援者のスキルアップも目的に開催します。
この企画展をきっかけに、表現活動を行うまたは行いたいと考えている障がいのある人たちの発表の場が、県内各地で広がっていくことを期待します。

開催概要

【期間】2021年3月25日(木)〜30日(火)
【時間】9:30〜18:00(金・土曜日は20:00まで/入場は終了時間の30分前まで)
【会場】福岡アジア美術館7F 企画ギャラリーB
     福岡市福岡市博多区下川端町3-1リバレインセンタービル7階
【入場料】無料

主  催:FACT(福岡県障がい者芸術文化活動支援センター)、福岡県
協  力:北九州市身体障害者福祉協会アートセンター
助  成:令和2年度 障害者芸術文化活動普及支援事業

関連イベント

展覧会企画講座
開催日 / 2021年3月27日(土)
時 間 / 11:00〜12:00
定 員 / 10人(申込先着順)
講 師/ 中尾智路(福岡アジア美術館 学芸員)

公開制作
開催日 / 2021327日(土)
時 間 / 13:3016:00
定 員 / 20人(申込先着順)
出演者 / 本田雅啓(PICFA)

ギャラリートーク
開催日 / 2021328日(日)
時 間 / 14:0015:00
定 員 / 20人(申込先着順)
出演者 / 岡崎陽子(studio nucca)、柳田烈伸(工房まる)
聴き手 / 中尾智路、樋口龍二(FACT)

※関連イベントに関しましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、中止となる場合がございますので予めご了承ください。

企画展出展作家

【絵画】
◆岡崎陽子(studio nucca/久留米市)
1970年北海道生まれ。子どもの頃から絵や音楽に興味があり、高校時代はロックバンドを組みギターを担当。九州大学工学部電子工学科に進学するも、在学中に精神疾患を発症した。20代後半から5年間の入院生活を経て退院となり、カウンセラーから勧められたことがきっかけで絵を描くことを始めた。当初は寝食を忘れ自分が疲れたことも分からないほどに絵を描いていた。将来に希望が持てず押しつぶされそうな日々の中、2016年studio nucca(福岡県久留米市)と出会い通うことを決心した。以来、信頼できる主治医、スタッフのサポートも受けながら制作活動に取り組む日々を送っている。2019年「第2回DIVERSITY IN THE ARTS公募展」など多数の入賞歴がある。

◆斎藤龍樹(My夢/北九州市)
1989年福島県生まれ。小中学校は普通学校に通っていたが、アスペルガー症候群により、高校は須賀川養護学校に通い、卒業後は福島県内の障害者福祉施設に通所2011年3月11日の東日本大震災に伴う原発事故により、同15日より福岡県遠賀郡遠賀町に避難・永住。同年6月より障がい者福祉施設My夢(北九州市八幡西区)に通い始め現在に至る。ここで絵の世界に触れ、日々楽しく生活を送っている。最近は、歌(演歌・ポップス)にも興味を持ち、日々歌の練習もしている。

◆野田武彦(ひまわりパーク六本松/福岡市)
1972年生まれ。ひまわりパーク六本松(福岡市中央区)所属。ボールペンで迷いなく線をひく。スピードにのった線は粗く力強くそして洒落ている。大好きな飛行機、バス、電車。さらに実在するのか否かわからない不思議な旅館や理容店も出現する。例えば「理容梅春」そんな名前の理容店があるのだろうか?繰り返し描く人物は異様に足が長く20頭身の小さな顔には黒いサングラスがかけられている。ヤンキー?戦隊ヒーロー?ぬいぐるみの足も長く伸び、キツネの足は長過ぎてとぐろを巻いている。長い足への憧れなのだろうか?彩色は泥遊びに興じる子どもの様に不可解な工程を楽しんで描いている。駄目にしてしまった夥しいパレット。「ごめんなさい」と満面の笑み

◆樋渡幸大(アトリエブラヴォ/福岡市)
1982年佐賀県伊万里市生まれ。2004年よりJOY俱楽部 アート部門 アトリエブラヴォ(福岡市博多区)所属。何度も繰り返し読まれた雑誌、愛用のタオル、細かい文字で埋められたメモ、そんな作業机で彼は筆に絵の具をたっぷりとつけて制作を始める。洋服の皺や髪の毛一本一本まで生命が宿っているかの如く独特のタッチで描いていく。彼は自分の描いた作品のどれも手放し難いが、多くの人々の手元で愛されたくもあるという。
2012年 横綱の絵が拡大され博多港の路面マーキングやコンテナ壁面に出現
2015〜2016年「Torre Dos SCielos Voyage」で現代作家の作品と共に作品がフランスを巡回
2020年「ART WAVE福岡現代美術展2020」出展

◆本田雅啓(PICFA/小郡市)
1983年生まれ。福岡県小郡市在住。可愛いイラストや幾何学模様、風景画、様々なテイスト、タッチで絵を描き分ける。ひとつひとつの線や筆運びが丁寧で、且つ大胆。ほぼ全ての絵を一本の筆で描き上げていく。同じテーマの作品を20~30点描くと次は全く違う描き方で新たなキャンバスに表現していく。また、博多区テナントビル壁画デザイン、企業ロゴデザインに採用、昨年は日本物理学会格子欠陥フォーラムにおいて製作した立体作品も評価されるなど、多方面で活躍の場を増やしている。これまでにフランス8ヶ所での作品展示や文科省の依頼により、日本国内6ヶ所の美術館にて作品を展示するなどの実績もある。2018年よりPICFA( 佐賀県三養基郡基山町)に所属。

◆松尾由佳(久留米市)
1976年生まれ。幼児の頃から色に敏感で塗り絵に対する興味が大きかった。高校卒業後、就職した生花店の店長に贈られたクレヨンで18歳から絵を描き始める。その後水彩画を学び、風景や花を描き続ける。地元で数々の賞を受賞し、福岡県内を中心に個展を開催。2006年にはオリジナルギャラリー「森の由佳ギャラリー」を開設(コロナの影響により2020年閉設)。繊細な線と色を幾重にも組み合わせて、独特の風景、花の世界を長い時をかけて丁寧に描いている。またシンプルな色使いの背景がモザイク調の絵を更に引き立てる。
2013年「第15回エイブル・アート・アワード松尾由佳展」(galleria grafica bis /東京都)
2018年「背伸びするモメント~松尾由佳・澤井玲衣子展」(高島屋ギャラリーNEXT/大阪府)

◆柳田烈伸(工房まる/福岡市)
1980年生まれ。福岡市在住。1999年より工房まる(福岡市南区)に所属。現在のスタイルに至った時期の2008年、荒井良二氏・MAYA MAXX氏とのライブセッションに参加。翌2009年に初個展「ヒトノカタチ」を開催。東日本大地震の翌年に参加した企画展「Lifemap」では、被災地を訪れ、現地の人々との対話を通して制作した似顔絵18点を展示。現在まで、個展/グループ展のほか、全国の展覧会への出展、ライブペイントなど精力的に活動を行う。不随意運動のある手の動きを逆に利用した線の描き方が特徴的。また、2017年頃からは、風景や建物を描くことが多くなり、手にする画材も変化している。

【立体造形】
◆イヴ(北九州市)
1999年生まれ。小学生の時に練り消しゴムに興味を持ち、中学生からビニールタイで作品を作り始める。現在は、ゆたかカレッジ北九州キャンパス(北九州市小倉北区)に在籍。北九州市障害者芸術祭に出品し、理事長賞を受賞。2019年には神戸市にて個展&ワークショップも行う。これまでの作品数は大小合わせて50点あまり。今後の夢は、「ビニールタイアート」のイブとして、皆に知って見てもらいたい。そして、もっと個展やワークショップを開けるようになりたいと望んでいる。
2018年「第11回北九州市障害者芸術祭」理事長賞
2019年「第12回北九州市障害者芸術祭」実行委員長賞
2020年「第14回下関市文化芸術祭」入選

◆梅木鉄平(葦の家/福岡市)
1979年生まれ。福岡市在住。現在、葦の家(福岡市城南区)のグループホームに住んでいる彼は、実家に住んでいる頃からセロハンテープの造形に取り組んでいる。彼の思うままに、テープを幾重にも貼り合わせて増殖させる。こうした行為が彼にとって安定につながっている。葦の家だけでなく、グループホームでも制作を行なっており、1日に何巻きものテープを消費することも。彼の制作する「テープの造形」は、10cm程の小さい物から60cm以上の大きな物がある。アールブリュットの作品として評価が高く国内(高知、滋賀、東京など)、だけでなく海外(タイ)でも展示されている。

◆波多江弘子(MUKA/糸島市)
1986年生まれ。福岡県糸島市在住。MUKA(福岡県糸島市)所属。中学生の頃、美術教師の勧めで絵を描き始め、その時培った色彩センスを活かし、絵画や刺繍作品を主に制作している。「刺繍をやってみたい」と最初は布になみ縫いをすることから始まった。満足するまで何度も針を刺し続けるうちに、作品はやがて平面を飛び出し立体となっていく。その時の感情や感覚を針と糸で表現し、彼女の作品は常に変化し続けている。
好きなアーティスト:モーニング娘
カラオケの18番:LOVEマシーン
夢:いいオンナ

 

チラシのダウンロードはコチラ(アイコンをClick)

 

来場者の皆さまへのお願い

ご入場の際は、検温、手指の消毒、マスクの着用をお願いいたします。発熱等の症状がある場合は、入場をお控えください。会場内では、他のお客さまとの距離(1メートル程度)を空けてください。会場が混み合わないように、入場制限を行う場合がございますので、予めご了承ください。

なお、新型コロナウイルス感染症の状況により内容を変更・中止する場合がございます。

 

関連イベントお申し込み方法

下記の必要事項をご記入の上、下記の事務局までメール/電話/FAX、またはグーグルフォームでお申し込みください。
なお、お申込み締め切りは、3月19日(金)までとさせていただきます。

①お名前(ふりがな)
②ご所属・活動内容など
③ご住所(□ご自宅/□勤務先など)
④電話番号/FAX
⑤メールアドレス
⑥参加希望(□01展覧会企画講座/□02公開制作/□03ギャラリートーク)
⑦配慮を要する事項があれば、具体的にご記入ください(手話通訳、要約筆記など)

*定員になり次第、申込み終了とさせていただきますのでご了承ください。
*やむを得ない事情により、プログラムの一部を変更させていただく場合があります。
*お預かりした個人情報は、本セミナーの受付事務においてのみ使用させていただきます。

  

Googleフォームから簡単にお申し込み可能です(アイコンをclick)

お申し込み・お問い合わせ先

FACT(福岡県障がい者芸術文化活動支援センター)/緒方・野中・橋本
〒815-0041 福岡市南区野間1-13-1-602
TEL/FAX 092-516-0677
Mail fact@maruworks.org